これが修羅場か、という仕事をしている。マジでやばすぎる
が、そんなことは記録しなくても身体と精神に拒否反応が刻み込まれるはずなので(今度はもっと上手くやってみせる)、ここでは語らない。
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おそらく気のせいでは無い程度に、ここ最近で自分の人生に何かしらの影響を及ぼしたアーティストが亡くなったので、そのことを記しておく。
自分目線の、自分にとってのドキュメンタリーなのでいわゆる追悼のような言葉にはならないだろう。という、虚空に向けた注意書きを先に。
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ドラマーの恒岡章さん。
元の伝説的なバンドより、自分にとっては後期チャットモンチーであったり、橋本絵莉子のソロバンドの印象だ。
チャットモンチー時代はエネルギッシュなドラミングで原曲以上に楽曲のパワーを引き出す人、というイメージだった。しかしソロバンドのプレイングを聴くと、クールでクレバーな、あるいはナチュラルなドラムが素晴らしい。
「日記を燃やして」は音楽的にとても好きな名盤。それがこういった形で特別な意味を持つことになったか、と。
何度かソロバンドでのMCで氏が話すところも観た。良く言うとまあ本当に善人なんだろうな、そうでない言い方をすれば不器用で、話つまんないんだろうな〜笑、と思っていた。俺のドキュメンタリーのために、こういうことも書き記しておく。そのことが故人への敬意を欠くとは思わなくて、自分にとっての故人とのあの時をできるかぎり切り取りたいだけなのだ。
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アートディレクターの信藤三雄さん。
『ティンパンアレイ』
『バンドデシネ』
『肉版/骨版』
『優しい歌』
『Q』
きっと探せばもっとあるのだろう。
自分が音楽というものに出会ってから、知らず知らずのうちにそのアートワークで美意識を形成されてきた作品たち。『優しい歌』の生命力よ。
改めて見返すと、『海のYeah!!』も何で素晴らしいアートワークなんだ。サザンオールスターズというバンドのエロティックさ、サイケデリックさ、クールさ、全てがここにある。
どうか安らかに。そして心からの敬意と感謝を。
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sumikaのギタリスト、黒田隼之介さん
黒田さんのことを自分はよく知らない。
sumikaというバンドに、特別な感情は無い。
ただ、30半ばのロックバンドのメンバーが命を絶やすということの意味は分かっているつもりではある。
ああもう、とだけ。
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2〜3年前に自分の中に「死ぬ」という選択肢が、ある時普通に入り込んできた。
その感覚は今も特に変わってはいなくて、選択肢としては消えていない。呪術廻戦のセリフじゃないが、一度入り込んだこれとは付き合っていくしかないんだろう。それでもって、それもまた自分の自由だと思っているからな。
ああでもだけど。これもたまたま、最近自分のごくごく近しい人が何人か死に関して言及することが続いた。(いくぶんか冗談混じりで)
本当に身勝手なのだけど、頼むからやめてくれと素直に思う。怒りのような祈りのようなエゴ。自分の自由なのだ、とか言ったくせに。いや、まあそんなもので、そんな風に自分と他人は関わっているのだと思えれば。
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肉のハナマサで買った筋子の醤油漬けで白米をモクッと食べた。もう寝よう。
ではまた。と心から。